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もと教員

東京2020階催への期待 教え子たちに話したこと


先日、陸上のサニブラウン選手が100メートルで9秒97の日本新記録をだしたと報じられました。

東京2020オリンピックのチケットの抽選販売の申し込み、各競技の選手たちの活躍や選手選考などに関するニュースも、殺伐としたニュースの中で明るく前向きな話題となっています。

東京でオリンピックが開催されることが決まった時、わたしは小学校の教員をしていました。

当時、子どもたちは「東京でオリンピックをするからって、なんでそんなに騒いでるの?」「お父さんがお金かかるからやめた方がいいって言ってる」など、自分たちには無関係か、またはちょっと迷惑くらいに感じていたようです。

何かスポーツをしていて、「将来はオリンピックに出たい」と言う夢を持っている子もいましたし、もしかしたら中学、高校と進む中で将来活躍する選手になる子もいるかもしれません。

でも、北海道はスキーやジャンプ競技、スケートなど冬の競技は別として、球技や体操、水泳などのスポーツにしろ他の習い事にしろ、環境や条件はあまり恵まれているとは言えません。

どちらかと言うと田舎でのんびり、何か特別に上を目指そうとして英才教育を受けられる子はほんの一握りです。

その上、わたしは当時「特別支援学級」の担任をしていて、知的障害、自閉症・情緒障害と言われる子どもたちと毎日を過ごしていました。

当時は「発達障害」と診断を受けて、通常の学級から途中で移籍してきている子も多く、会話や学習がある程度でき、見た目は普通と変わらないのに何かしらとても苦手なことがあり、通常学級の中でうまくいかなかった繊細な子たちもいました。

その子たちの多くは傷つき、自信がなく、将来への不安も大きかったし、イライラしていることや上手に気持ちを伝えられないことで不安定になりやすかったです。

その子たちは家でニュース番組やインターネットで前日に報道されていたことや時事ネタに詳しく、よく話をしました。

その中で、悪いことをするとどうなるか、危険な目に遭いそうになったらどう対処したらよいか、こんな時はどうするか等々様々なことを教えていました。

そして、例の「お・も・て・な・し」で東京でオリンピックが開催されると決まった次の日、わたしはそのことを子どもたちとどのような視点で話せばいいのかと考えました。

たった10歳、12歳の子たちにとってはまだまだ先の話なので、なかなか難しいです。

そして、こう話しました。

「オリンピックは、世界中からスポーツをがんばって来たすごい人たちが日本に来て、日本の中でも代表になった選手が一緒に闘うんだよ。君たちが運動会を目標に練習しているように、スポーツ選手はオリンピックを目標にがんばっている。その中で選手に選ばれるのはほんの何人かなんだよ。すごい人たちなんだよ。もしかしたら、自分や周りの人たちも将来目指すかもしれないし、自分が応援している選手が出るかもしれない。それを海外まで行かなくても観れるかもしれないんだよ」

子どもたちは

「おお、そうか」と目をキラキラさせます。

そして更に

「自分たちが運動をしたり、応援したりすることだけじゃないよ。そのために、道路が整備されたり、建物や競技場が新しく作られる。人がたくさんくれば、たくさんの物が売れる。食べ物や飲み物、生活に必要な物がたくさん必要になる。そのための仕事を君たちがするかも知れない。」

将来トラックの運転手になりたいと言っていた子は

「そうか、俺、オリンピックの仕事をするのかも」

その日の国語、算数の勉強には気合が入っていました。

普段から勉強は苦手、でもあいさつや受け答えはしっかりでき、掃除や当番も積極的にやってくれる子でした。

得意なことを活かして働くために、勉強も少しずつがんばって身につけ、運転免許を取れるかということがその子の人生に大きなポイントです。

でも、苦手意識が強くてちょっと間違うと自信がないのでやる気も失う・・・日々ほめたり叱ったりしながら毎日同じような計算問題でつまずく彼に課題を終わらせることに苦労していました。

その彼が「将来、こんな仕事ができる」と目標や希望を持ったことで自分から机に向かい、がんばることができたのです。

当然、「すごい!」とほめられ、「やればできる」と自信もつきます。

その時から、日によって多少の波はあるのはもちろんですが、学習への意欲は間違いなく上がりました。

すごいぞ!東京オリンピック!

この子たちや日本の子どもたちの夢と希望につながる平和の祭典なんだ!

きっと経済も上向きになるし、この子たちの雇用も増えるはず。

東北の復興もどんどん進むはず・・・

いよいよあと1年。

確かに、各競技の選手の活躍やその努力する姿に感動させられます。

その姿に感動や何かを学ぶことはできています。

でも、経済の発展や雇用が増えたのかと言うところはどうでしょう。

あの時キラキラした目で「がんばる」と言っていた彼は今高3になっているはず。

「かさ地蔵」みたいな日傘を被った東京都の会見を見て「なんだかなあ・・・」と思ってしまうのです。

 

 

 

 

 

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